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あるバイトの気まぐれ樹木紹介(カツラ編)

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道を歩いていると、たまにキャンディのような、甘い香りが突然漂ってくることがある。
近くにお菓子屋さんがある訳でもなく、カフェがある訳でもない。
そんな時は、足を止め、辺りを見渡してみよう。

足元や頭上にもしハート型の葉を見つけたら、その葉から香りが漂っているので間違いない。
カツラの木の葉である。

カツラは、ハナズオウ編で少し名前を出したが、ハート型の葉をつける樹木のひとつだ。
このカツラの葉が乾燥したら、とても甘いいい香りがする。
私はこの香りが大好きで、似たような香りのする香水も持っている。
今でも売っているのかは分からないが、ボディファンタジーのコットンキャンディーの香りがカツラの香りにとても近い。

とはいえ私は普段、そんなに香水を使うタイプでは無いため、たまに部屋でシュッとやって楽しむ程度にしている。
私が付けるには、甘すぎる香りなのだ。
こういうのは、背が小さくて、なんだかフワフワした、天使のような女の子がつけるものだ。
そういう訳で、娘がもう少し大きくなったら、娘にあげようかと思っている。

さてカツラの話に戻るが、カツラは樹形がとても美しいため、近年庭木に使われることが多い。
小洒落たエクステリアの雑誌などを開くと、ほぼ必ずと言っていいほどカツラをシンボルツリーにしたお宅が1件はある。
葉の形が可愛い上、良い香りがし、樹形も美しい。あと、病害虫にも強い。
ひとつ難点があるとすれば、落葉樹であるため掃除が大変ということだろうか。
しかしそれが苦にならなければ、庭木として大変優秀である。

カツラは寿命が1000年を越すものもあり、とても長いのだが、種で繁殖する力が弱い。
そのため根元に萌芽を出し、それを伸ばすことによって主幹を更新していく。
これで、現在の主幹が枯れてしまったとしても、根元にある別の枝が大きく成長すれば、自身の生存は約束されるという訳だ。

つまり、ご家庭のカツラも根元から萌芽しやすい。
切ってしまいたいところだが、カツラは自然樹形こそ美しい樹木であるため、何も考えずただ切ってしまうとよろしくない。
プロに任せるべきであろう。
カツラの剪定にお困りの方は、ぜひ大里造園に連絡していただきたい。

fuuka