今熊本県では、各地でソメイヨシノが満開となり、見頃を迎えている。
ソメイヨシノというのは、数あるサクラの種類の中で1番有名なアレのことだ。
私の地元山口県では、たしか毎年4月に入ってから見頃を迎えていたはずだが、さすが暖かい地方はソメイヨシノの開花も早い。
とはいえ、過去からの統計を見てみると、現代では全国的にソメイヨシノの開花が早くなっている。温暖化により、冬から春にかけて急速に暖かくなることが原因だろう。
この辺りの開花条件について詳しいことは、「ソメイヨシノ 400℃の法則」とGoogleさんに聞けば教えてくれるので、ぜひそちらに聞いて欲しい。
ソメイヨシノは暖かくなると花を咲かせ、散ったあとに葉を出し、夏にはもう新しい花芽を作り来春に備える。
この一連の大仕事を終えたあと眠りにつくのである。
そして、冬に一定期間3℃~10℃程の低温にさらされることで、「しまった寝過ごした」とばかりに目を覚まし、開花の準備をする。
つまり、寒くならなければソメイヨシノは目を覚ますことができず、花を咲かせることも無いということだ。なんとも繊細な樹木である。
さて、添付されている画像を2枚とも、よく見てほしい。
ソメイヨシノと同じ色をしたネコがこちらを睨んでいるのだが、お分かり頂けただろうか。
このネコが睨む先には、我が社の看板犬、シェルティのこまがいる。
このネコは、野良であるのにも関わらず、とても人懐っこい性格のようだ。
低木の影から私を見つけ、にゃーにゃーと何やら喋りながらこちらに歩いてきた。
しかし、私のすぐ側には、こまがいた。
こまは低木の影におり、ネコからは見えなかったようだ。
初めに気がついたのは、こまの方だった。
こまは微動だにせず、ネコをじっと見つめている。
ネコの方もこまに気がついた。
こちらも歩みを止め、こまをじっと見た。
2匹は数秒そのまま見つめあっていたが、ネコがふと我に返り、逃げ出した。
こまもそれを追おうとするが、私がリードを持っていたため叶わず、悔しそうな顔をした。
ネコは咄嗟にソメイヨシノの木に登ったようだ。地面から3m程の場所から、こまのことをずっと睨んでいた。
木から降りられなくなったネコの話をたまに聞くが、このネコは大丈夫だろうか。
少し心配になったが、私達がこのままここに居てもますますネコは降りてこられないだろう。
そう思ったので、こまを連れてとりあえずその場を離れた。
あのネコには悪いことをしてしまった。
しばらくしたらまた様子を見に行ってみようと思う。
fuuka
(P.S 次の日の朝またネコを確認しに行ったが、無事に木から降りられたようだ。
本当に悪い事をした。こまが。)